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現代に残るカラクリ屋敷!石川県金沢市の「忍者寺」がおもしろい!

かつて加賀百万石を誇った石川県の金沢市には、通称「忍者寺」と呼ばれた妙立寺(みょうりゅうじ)があります。
1643年の江戸時代、加賀藩主であった前田 利常の命により、金沢城近くから移築された日蓮宗のお寺です。
当時、幕府によって3階立ての建物は建築できなかったため、このお寺は外観は2階建てに見えますが、内部は4階建て7層になっています。敵からの襲来に備え、堂内には多くの仕掛が存在して迷路のようになっていることから、通称「忍者寺」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、当時忍者が潜んでいたというわけではなく、忍者ゆかりのお寺でもありません。

敵が侵入!よしここに落ちろ!と、仕掛ける「落とし穴」

仕掛ける「落とし穴」本堂正面入口にある賽銭箱は、敵の侵入時の落とし穴として利用されました。
階段にはもう1つ落とし穴があり、賽銭箱の落とし穴と合わせて2回敵を落とすことで、侵入者に「この建物は危険だ・・・」と思わせる心理的効果を狙っています。階段の落とし穴は、普段は床板をはめ込んでいるので、敵から身を隠せる仕掛けにもなります。

この時代にも「オートロック風の手動ロック」が存在!

「オートロック風の手動ロック」本堂裏には、床板をまくると隠し階段となっている場所があり、床板に溝が刻まれているため、戸を閉めると「自動ロック」が掛かって開かなくなります。実に巧妙です!
自動ロックは他にも存在し、引き戸を閉めると「自動(手動)ロック」が掛かり、開かなくなる部屋があります。敵が攻めてきて追い込まれたときに、最後に自害するための部屋であったと言われています。
江戸時代当時は、敵に倒されるよりは自決する方がマシであったそうです。ちなみに、この部屋で自害した人はいない様です。

侵入者を退治!「明かり取り階段」

「明かり取り階段」本堂正面から突き当りにある階段には、障子が張ってあり、足影を見て侵入者が来たことが判断できました。
階段下には、下男(江戸幕府の職名。女中方出入りの用部屋に勤めて雑用をした)が住んでおり、槍などで敵を倒す準備をしていました。いきなり足を攻撃されたら敵も驚くことでしょう。

居住者も迷っちゃう?「迷路な堂内」

「迷路な堂内」外観は2階立て、内部は4階立てとなっていることは、冒頭で説明した通り。内部は複雑で迷路のようになっています。
なんと部屋の数は23、階段の数は29もあり、中に入ったら迷ってしまうこと間違いないでしょう。最上階には、物見台として望楼があり、加賀平野を遠望できます。2km程にある金沢城には光による通信もできたようで、敵の動きをいち早く知ることができました。


出張の際に足を運ばせていただいたのですが、我々、探偵が見ても興味深いものばかりでした。是非とも、足を運んでみてください!

●妙立寺(忍者寺)※要予約
住所:石川県金沢市野町1-2-12
TEL:076-241-0888
拝観時間:9:00~16:30(冬季は16:00まで)
閉門日:1月1日、法要日
拝観料:中学生以上1,000円/小学生700円 ※未就学児の拝観不可
https://www.myouryuji.or.jp

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